針葉樹林の家

針葉樹林の家日本の住まいには針葉樹

人は家に何を求めるのか

本物の木の家とは?私が出した答え

日本は世界有数な森林大国でありながら、住宅に使用されている木のほとんどが輸入に頼っているのが現状です。約20%の自給率しかない日本の農業のように、住宅に使われている木もやはり20%の自給率となっています。山には膨大な森林資源があるにもかかわらず、経済性だけを優先し、山には成熟した木は置き去りされ荒廃したままとなっています。

でも私達日本人は自然素材の心地良さを知っています。

木を見ただけでDNAに刻み込まれた日本人の感性が呼び戻ってきます。

家に人は何を求めるのか、それは人それぞれ違うのかもしれません。でも一つだけあげるとしたら「家に帰ったらほっとできる、たとえ質素で小さくでも、そこが一番心がやすらぐ場所」そんな家がほしいと…。

木のことを想えば、人に還る

木は適材適所に使ってあげる事が大切

昔の宮大工の口伝に、「木は買わずに山を買え」という言葉があります。必要な寸法の木があってもその木がどんな環境で育ったのかは分かりません。そこで山を買えば、山の南側に育った木、北側に育った木がわかかります。お寺などを建立する時にも、それが生きてきます。南側に育った木は南側に使い、日の当たらない北側に育った木は、使う時にも北側に使ってあげることが大切です。

今の住宅にそれを取り入れることはほとんど不可能に近いことです。しかし、適材適所を守ってあげることはできます。土台にはどんな木がもっとも良いのか、水廻りの柱には何が良いのか?構造材には何を使えばいいのか?床材・羽目材などには何がいいのか?これらを実行するには木を知り、木を好きな人達から聞いたり、昔の家・民家などを見ればおのずとその答えは見えてきます。先人の知恵をお借りするのです。

それが結果として木にとっても、人にとっても良い住まいとなるのです。

針葉樹林の家針葉樹を適材適所に使うこと